公益社団法人 春日井青年会議所 第7次中期ビジョン
「ひとづくり」「まちづくり」「組織づくり」(「~Make a Harmony~」を実践するために)

創立50周年記念式典 50年のあゆみ

50周年記念ムービー


春日井青年会議所 第7次中期ビジョン

第1章. 第7次中期ビジョン策定の経緯

1-1.第7次中期ビジョン策定の背景

ここ数年の世界の大きな動きを見ると、自国のことを優先に考えているように感じます。例えば、イギリスのEU脱退や「アメリカ・ファースト」をキャッチコピーにしたトランプ大統領が誕生したことは、他の国と歩調を合わせることよりも、他の国に左右されず自国のことを第一に考え行動していくという人々の声の表れではないでしょうか。

このような動きは、日本にも影響を与え、自国の利益を第一に考えること、もっといえば、自分(個人)の利益を第一に考えることが正論であるという考えが広がっているのではないでしょうか。

では、なぜこのような自己中心的とも思われる考え方が支持されているのか考えてみると、その根本には他人を想う心の余裕が無いからだと考えます。他人を想う心の余裕が無いから、自分のことを優先し、他人の行動に左右されないよう自分の意思のみで決定し行動しようとするのではないでしょうか。

つまり、現代は、心の余裕が無くなった焦りによって動かされているのです。

1-2.自分優先の問題点

自分を優先することは、一国の代表や会社の社長など、ある特定の組織・団体の代表者であれば、組織・団体のことを優先して考えることは正しいことですし、個人としても自分のことを優先することは当然のことです。

しかし、自分を優先するということは、他の組織・団体・個人と対立や摩擦を起こすきっかけになったり、より大きな問題へ発展する危険性ももっています。

また、もっと大きな視点で考えれば自分のためになる場合であっても、自分優先の考えが先行してしまい、結果的に自分のためにならないような場合もあります。

このように、自分優先の考えには、無用な争いを生んだり、誰のためにもならないような結果を招くおそれがあるという問題が潜んでいるといえます。

1-3.求められているもの

自分優先の考え方には問題があり、その原因が他人に対する不信感だとすると、今一番求められているもの、それは、他人を想い信頼し、他人と協力することではないでしょうか。

他人を想い信頼するとは、相手の意見に対して偏見や固定観念を持たずに受け入れることです。つまり、相手の立場や環境にまで想いを馳せることで、相手がなぜそのような意見を述べるのかを理解することです。

他人と協力するとは、お互いが信頼し合った中で、お互いがより幸せになる方法を見つけ出すことです。

他人を想い信頼し、他人と協力し合うことで、余計な摩擦や争いを避け、本当の問題点に気づき、皆のためになる解決策を見つけ出すことができるものと私たちは考えます。

1-4.~Make a Harmony~の理由

他人を想い信頼し、他人と協力することを一言で表すなら「協調」です。そして「協調」は、英語では「harmony(ハーモニー)」とも表現されます。

「協調」という言葉を辞書で引くと「利害や立場が異なるもの同士が協力し合うこと」という意味が出てきます。また、「harmony(ハーモニー)」は、音楽的意味では、「和声」=「和音の進行」のことを指します。和音とは、違う高さの音を同時に響かせることですから、「和声」とはそれを連結して1つの心地よい「曲」を作り出すことだといえます。

「協調」というとマイナスなイメージを持たれる方がいるかもしれません。それは大多数の意見に合せていくこと、つまり皆が同じ高さの1つの音を出すようにすることを想像することから来ているのではないでしょうか。

しかし、そのマイナスイメージは「同調」であって、「協調」とは、利害や立場が異なるもの同士が協力すること、違う高さの音を響かせた和音をさらに心地よく進行することですから、「同調」のようなマイナスのイメージはなく、それぞれの利害や立場が違ったことを認めた上で、信頼し協力し合うという意味なのです。

そうすると、今の時代「協調=harmony」こそ求められているものであり、利益団体ではなく「明るい豊かな社会の実現」を唯一の理想とする青年会議所だからこそ目指すことができる目標なのではないでしょうか。

この「協調=harmony」を、(公社)春日井青年会議所から創り出していく意味を込めて、私たちは「~Make a Harmony~」を第7次中期ビジョンに設定しました。

1-5.Makeに込めたもう一つの意味

今年で創立50周年を迎える春日井青年会議所は、この50年の間に意識変革団体として先輩諸兄の活動により様々なものを創造してきました。しかし、50年も経てば環境や時代も変化してきており、私たち青年会議所自身も改めて自分たちを見直し、良いことは継続し、合わなくなったことは終わらせて行く時期に来ています。そうした取捨選択ができるからこそ、青年会議所は次代の先駆者として活動していくことができると信じています。

また、青年会議所の理想は「明るい豊かな社会の実現」であり、それ以外の目的は手法に過ぎません。だからこそ多種多様な人間が入会し活動ができるのです。そうであるならば、青年会議所は特定の政治思想をもったり、ましてや特定の政党を支持するような立ち振る舞いを行うことは、たとえそれが私たちの活動を絵に描いた餅ではなく実際に実現するためであってもするべきではありません。改めて、「修練」「奉仕」「友情」のもとに明るい豊かな社会を実現させるというJCの初心に立ちかえることが今こそ必要です。

この50年を区切りとして、私たちが改めて初心に立ち返り時代の先駆者として「ここから新たな春日井青年会議所を創造して行く」、そういう力強い覚悟も「Make」には込められています。

1-6.第4次長期ビジョンとの関連性

第7次中期ビジョンは、第4次長期ビジョンを達成するためのものでもあります。そして、過去5年間に渡り実践されてきた第6次中期ビジョンを踏まえ、今後5年間で第4次長期ビジョンを達成するという視点からも今回の「Make a Harmony」は第7次中期ビジョンの役割として相応しいものと考えます。

第4次長期ビジョン「春日井C3(シーキューブプロジェクト)~世代間共和都市の創造と発信~」は、世代間の「共和」をテーマに、ひとり一人が主役となり直面する問題を自分たちで解決する積極的な市民であふれるまちづくりを目標としています。

そして、過去5年で実践された第6次中期ビジョン「チャレンジABC~挑戦者たちへ!~」は、「挑戦」をテーマに、失敗を恐れずに積極的に行動することの重要性を説き実践されました。

第6次中期ビジョンによって、今、春日井は失敗を恐れず積極的な行動力に満ちた市民であふれるまちになったと思います。その次の時代に必要とされることは、そうした市民が個々の力を発揮するだけでなく、それぞれの立場を理解し、お互いが長所を生かし、短所を補いながら協力し合っていくことでより大きな力を生み出すことで、そうすることで第4次ビジョンが掲げる「共和」状態が達成されるのではないでしょうか。

この、「それぞれの立場を理解し、お互いが長所を生かし、短所を補いながら協力し合うこと」、これがまさに第7次中期ビジョンがテーマとする「協調」ですから、第4次長期ビジョンの達成に向けた今後5年間の目標としても相応しいものといえるのです。

第2章.「ひとづくり」「まちづくり」「組織づくり」(「~Make a Harmony~」を実践するために)

♯シャープなひとづくり
2-1-1.シャープなひとづくりとは

「協調」するには、まずは他人がどのような考えや気持ちをもっているのかを敏感に感じ取ることができなければなりません。考えや気持ちを言葉に出してもらえば分かりやすいですが、そうでない場合でも、行動や表情などから相手の考えや気持ちを読み取らなければなりません。また、言葉で言っていることでもそれが本心からの言葉なのかどうか、相手の置かれた立場や環境にまで配慮し相手の考えや気持ちを敏感に感じ取ることができるようなひとづくりが必要です。

そのようにして、相手の考えや感情を敏感に感じ取ることで、相手の本当の気持ちに気づき、それを受け入れ協調することが、真の問題点に対する解決策になると考えます。

第7次中期ビジョンでは、「他人の考えや感情を敏感に感じ取ることができるひとづくり」=「シャープなひとづくり」を行っていきます。

2-1-2.第4次長期ビジョン・第6次中期ビジョン「ひとづくり」との関係

第4次長期ビジョンは「Character(登場人物)=ひとづくり」として、誰もが自分が暮らすまちにおいて主役になりうるひとづくりを目標としています。第6次中期ビジョンは「Action(積極的な行動)=ひとづくり」として、明確な目標達成や課題解決のために失敗を恐れずチャレンジ精神旺盛な行動力を身につけたひとづくりを行ってきました。

第4次長期ビジョンの「誰もが主役になりうる」というのは、まちのひと人全員が常に主役になるという意味では無く、その時々において最適なひとが主役になるという意味です。そのためには、自分が主役になること以上に、その時々で誰が主役として相応しいかを判断し、他人を主役として輝かせる脇役=バイプレーヤーも必要です。主役を輝かせる脇役=バイプレーヤーがいることで初めて一つの物語や世界が創り出されるのです。

第6次中期ビジョンで行ってきた積極的に行動するひと人に、第7次中期ビジョンの「シャープなひとづくり」を行うことで、他人の考えや気持ちを敏感に感じ取ることができるようになり、誰が主役に相応しいかを判断し、主役を輝かせる脇役=バイプレーヤーになることで第4次長期ビジョンの誰もが主役になりうるひとづくりが達成できます。

♭フラットなまちづくり
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2-2-1.フラットなまちづくりとは

「協調」は、特定のひと人がするだけでは、本来の大きな力を発揮することはできません。あらゆる世代、ひと人が等しく協調することでお互いの弱点を補い合い、より大きな力が生まれると考えます。また、意見は、その人の立場や背景などによって声の大きさが違ってもいけません。どのような人のどのような意見でも等しく扱われることで、皆がまちづくりへの参加意識がもてるのです。

すべてのひと人のすべての意見を聞くことで、今まで思いつかなかった画期的な解決策が新たに見つかるのではないでしょうか。

そこで、第7次中期ビジョンでは、「すべての世代、ひと人が等しくまちの未来について考えまちづくりに参加するという状態」=「フラットなまちづくり」を行っていきます。

2-2-2.第4次長期ビジョン・第6次中期ビジョン「まちづくり」との関係

第4次長期ビジョンは、「Connect(つながり)=まちづくり」として、世代間交流を積極的に促すことで、各世代がもつ課題を他世代が持つ強みで解決するという世代を超えたつながりが大きな力になることを実感し、さらには各世代の想いもつなげるまちづくりを目指しています。第6次中期ビジョンは、「Base(挑戦できる土台)=まちづくり」として、春日井青年会議所と同じ想いを持つ団体や市民の方々へ、春日井青年会議所が行うチャレンジ精神に満ちた活動をその想いと共に協働し伝播することによって、チャレンジ精神旺盛な人たちが自然と集まるまちづくりを行ってきました。

第4次長期ビジョンが目標とする、各世代がもつ課題を他世代の持つ強みで解決し各世代の想いをつなげるには、すべての世代が参加しなければ達成できません。

第6次中期ビジョンで培ったチャレンジ精神旺盛なひと人のネットワークを中心に、第7次中期ビジョンの「フラットなまちづくり」を行うことで、今までスポットライトの当たらなかった世代やひと人の声を取り入れ、第4次長期ビジョンの世代を超えたつながりを感じるまちづくりが達成できます。

♮ナチュラルな組織づくり
2-3-1.ナチュラルな組織づくりとは

「協調」するには、自らをさらけ出さなければなりません。自分の良いところ、悪いところをありのままに見せることで初めて相手から信頼や協力を得られるのだと思います。

これは春日井青年会議所という組織においても同じです。春日井青年会議所が万能ではないこと、一人のメンバーでできることは限られていることを認め、他の青年会議所、団体、メンバーに積極的に学びを求めることが重要です。

他に積極的に学びを求めることで改めて自分のことを深く知り、他には無い自分らしさ、自分にしかできないことに気づけるはずです。

そこで、第7次中期ビジョンでは「春日井青年会議所や各LOMメンバーが自分をありのままに認め、積極的に他の青年会議所、団体、メンバーに学びを求めていくような組織づくり」=「ナチュラルな組織づくり」を行っていきます。

2-3-2.第4次長期ビジョン・第6次中期ビジョン「組織づくり」との関係

第4次長期ビジョンは、「Commit(担いを果たす)=組織づくり」として、他の各地青年会議所との交流を通じて得られた経験知を、春日井青年会議所の視点で取り入れ浸透させることで、各メンバーの満足度増加と事業の効率的な遂行を促し、より活発な組織づくりを目指しています。第6次中期ビジョンは、「Content(高い満足度)=組織づくり」として、春日井青年会議所メンバー同士が強い絆で結ばれ、メンバー自身が青年会議所活動に高い満足度を得ることによって、青年会議所活動に携わる誰しもが幸福になれるような組織づくりを行ってきました。

第4次長期ビジョンが目標とする、外から得る経験知を還元することによって、メンバー満足度の上昇と事業の効率化を図るためには、積極的に他から学びを得なければなりません。

第6次中期ビジョンによって、各LOMメンバーのつながりが強くなり、青年会議所活動に対する満足度が高まっている今、第7次中期ビジョンの「ナチュラルな組織づくり」を行うことで、積極的に他に学びを求めることができ、第4次長期ビジョンのより活発な組織づくりが達成できます。

むすびに代えて

第7次中期ビジョンの策定に当たり、改めて感じたことは春日井青年会議所が歩んできた50年でした。「ビジョンとは何か」、「今、春日井のまちにとって必要とされる青年会議所運動とは何か」、「50周年を迎えた今だからこそ春日井青年会議所に必要なものは何か」、その答えは簡単に見つかるものではありませんでした。

この難問を考える中で頼りになったのは、先輩諸兄によって節目の年に策定されてきた過去のビジョンでした。そこには、過去のビジョンに込められた想いはもちろんのこと、私たちと同じように難問に挑み、そして、苦悩の末にその時代に必要な答えを導き出した先輩方の姿がありました。私たちも、先輩方のその姿に勇気づけられ、何とかこの第7次中期ビジョンを策定することが出き、先輩方に感謝と尊敬の念を抱きました。

この第7次中期ビジョンはいずれ過去のものとなりますが、私たちが先輩から与えて頂いたように、いつか将来、ビジョンを策定する青年たちに、英知と勇気と情熱を与えるきっかけになることを願いつつ(公社)春日井青年会議所第7次中期ビジョン「~Make a Harmony ~」を送り出します。

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